Wuppertal 留学日記

2013年10月から1年間、交換留学でドイツへ行く機会に恵まれました。体験談などを書き残していきたいと思います。

110日目(1月18日 土) 小旅行、失敗

小旅行、失敗

下調べの甘さから小旅行に失敗しました。旅行に成否の区分があるのか、と思われるかもしれませんが、以下の3点の理由から今回の小旅行は失敗であると判断しました。


1.小旅行の目的地の一つとして候補に入れていた博物館が閉館期間中だった
2.目的地がノルトラインヴェストファーレン州の外であることを知らず、キセルをしてしまった(罰金を払いました)
3.犬の糞を踏んだ


3点目はさておき、1と2に関しては情けない話です。
それ以外にも朝寝坊をしたりと細々したミスが重なった部分はあったのですが、上記の三つに比べれば大したことないように思います。


今回の目的地はRemagen(レマゲン)でした。
レマゲン鉄橋』で有名な町です。
橋は落とされてから再建されたりはしておらず、現在は橋の根元の部分、橋脚が残されているばかりなのですが、そこに当時の戦闘をしのぶ平和博物館があるとの情報を得たため、実際の橋とその博物館を見ることを目標にこの旅行を計画しました。
橋脚はばっちり見れたのですが、上記1の通り博物館はまさかの閉館期間中で、見ることができませんでした。何でも米軍が橋を奪取した3月7日から11月の終わりまでが開館期間らしいのです。入口前の張り紙を見て知りました。
戦車博物館も同様に3月まで休館でしたね。何かルールでもあるのでしょうか。

そんなわけで、到着してからは橋を見て街を散歩しておしまいという感じでした。これも悪くはないのですが、やはり何か物足りなさを感じずにはいられません。
しかも、色々あって到着が予定より遅れてしまい、夕暮れ時の観光となってしまいました。


まぁでもこれだけならよかったのです。問題は2です。
往路は鈍行を乗り継いで無事たどり着いたのですが、ちょっと怪しい部分がありました。というのも、レマゲンはボンよりさらに南だったのです。

ノルトラインヴェストファーレン州の最南端の大都市がボンですので、ここを超えると州をまたいでいる可能性が高いのです。地図で見た際にはざっくりした確認しかしていませんでした。もしかして別の州?と不安に思ったりしたのですが、幸か不幸か切符のチェックもなかったため何事もなくたどり着いてしまいました。
そして、復路ではその不安のことすらすっかり忘れてしまっており、のうのうと電車に乗っていたわけですが、切符チェックの際にセメスターチケット(ノルトラインヴェストファーレン州内の公共交通機関利用権を証明する書類)を提示したところ、「ここは州の外ですよ。」と言われてしまったのです。

しまった!と思ったのですが、往路で不安を感じていたこともあり、半ば確信犯と言わざるを得ないでしょう。どこまで電車に乗れるのか一応確認してみたのですが、「ボン - ホニャララ」というボンの1つか2つ南の駅までが、私のもつセメスターチケットの利用可能圏だったようです。

となると、キセルしたことになってしまいますので罰金です。いくら払わなければならないのか尋ねたところ「いかなる場合(乗り越した距離・駅数にかかわらず)40ユーロです。」というのです。これなら新幹線のチケットを買った方が安かった...。ちょっと甘くみていました。せいぜい20ユーロくらいかな、なんて思っていたのです。
これが過失に対する責任の重さというわけです。40ユーロ払うまで自分の責任の重さに気が付かなかったというのはいかがなものかと思いますが、この金額によって罪深さを思い知りました。

罰金を払う方法ですが、最初は銀行に振り込むように...というような方向で話が進んでいたのですが、その場で現金で払うことも可能でした。参考にされるべき情報ではありませんが、万が一ミスをしてしまった際はその場で払ってしまった方が楽でしょう。

係員の方は始終にこやかに対応してくださいましたが、好意的に罰されるとかえって自責の念が強まるものですね。怒鳴り散らされたりすると心のどこかで反発心が芽生えたりしますが、ここまで優しく罰金を払うように促されると自分の罪を自覚せざるを得ないというわけです。なんという教育的対応。

1も2も、ついでに3も、自分の下調べの甘さと油断が招いた結果ですので、己の愚かさを恨むほかありませんが、それにしても情けない話です。しかし、今後の人生に対する授業料と考えれば40ユーロで済んでよかった、と考えるべきかもしれません。セメスターチケットによって州内の電車・バスに乗り放題という権利を与えられているわけですが、その権利に伴う責任意識が甘かったということを40ユーロで学ぶことができたわけです。いやぁ、よかったよかった(涙)。