Wuppertal 留学日記

2013年10月から1年間、交換留学でドイツへ行く機会に恵まれました。体験談などを書き残していきたいと思います。

111日目(1月19日 日) ~ 120日目(1月28日 火) 一週間まとめ

一週間まとめ

日々の小さな発見や感動を書き留めておくために一日一記事という自分ルールを設けていましたが、一週間規模で自分ルールを破ったのは(旅行等特殊な事情を除くと)初めてかもしれません。

一日づつ事細かに思い出しつつまとめるとなると、あまりの面倒さに二度と更新しなくなる気がするので、ざっくり一週間分まとめてしまおうと思います。3日坊主は避けたものの、100日坊主となってしまうと、3日で終了していた場合よりもある程度形になっているために不様さ数倍増しです。ここまで来たら、多少汚い手を使っても留学期間中は更新を続けたいと思いますので、今回は自分ルールを破棄します。約120日前の自分よ、すまぬ。毎日は無理だったよ...

111日目(1月19日 日) アニメ会

この日はJさん宅でアニメ会でした。
一緒に参加していた日本人学生さんのアイデアで、『聖☆おにいさん』を見ることに。この作品は、キリストとブッダが下界にバカンスにやってきて庶民的な暮らしを送る...という素っ頓狂なストーリーなのですが、「これをキリスト教圏の人たちに見せたらどうなるんだろうか?」という興味から今回の題材に選ばれました。

テーマからしてキワドイアニメですが、ナチのゾンビと戦うアニメ(ヘルシング)をお勧めしてくれた彼らですから、ジーザスが小躍りしていても怒り出すことはないだろう...というわけです。

実際予想通りで、怪訝な顔をするどころか、大笑いしながら見ていました。終了後、感想を求めたところ、満面の笑みで「クレイジー」と返されました。日本人は宗教に無頓着過ぎるのでは?と思っていましたが、キリスト教圏に属する彼らでも楽しめる内容であったようです。
一応、「これ大丈夫だと思う?」と尋ねてみましたが、「特に宗教を辱める要素はないし、始終平和なジョークで終わっているから気にならなかった」とのことでした。

若い人は欧州でも宗教に対して無頓着な節があり、宗教の話を振ってみても「神学の授業は面白くなかった」とか、「いや、万物の創造主は宇宙人だと僕の中で結論は出てるから」とか、「神から与えられたという理由だけで戒律に従順であることは思考停止だ。"理由を考える"ということから目をそむけているのに、それで問題ないと思っているのだから驚き。論理性に欠ける部分があるよね。」といったような、自由な返事が返ってきます。
当初はもっと宗教観がガッチリ根付いていると思ったので、良くも悪くも期待が裏切られました。不可視な部分では宗教に影響されている部分もあるような気もしますが...

112日目(1月20日 月) 今年初授業

いよいよ始まりました。B1クラスでの今年初授業。
とはいえ、まだA2クラスで使用していた教科書が終わりきっていなかったため、内容は昨年の続きと言った感じです。

先生が「皆さんは冬休みに文法事項を忘れてしまっているかもしれませんが、私は君たちの名前を忘れました。君は何という名前だったっけ?」と聞いて回っていたのが印象的でした。おちゃめ。

それにしても、授業がこんなに疲れるものだったとは。久しぶりだったからか、たった3コマの授業でエネルギーを使い果たしてしまいました。帰ってからはろくに何にも出来なかった気がします。

それから、今後数か月の予定がこの日発表されました。
大学全体は二期制なのですが、ドイツ語コースは四期制に近い形をとっているようです。昨年末で半期が終わりクラス替え。そして、また半期が終われば一区切りになるようなのです。

授業 2014/01/20 ~ 2014/03/28
春休み 2014/03/28 ~ 2014/04/21

それと、毎週金曜日が今までは休みでしたが、それが木曜日に変更になりました。ああ、夢の毎週三連休が...

113日目(1月21日 火) 今年初寝過ごし

まさかの授業開始二日目にして寝過ごしをしてしまいました。あまりのあっけなさに笑うしかありませんでした。早朝(といっても7時台)に起きるのも久しぶりで、体がストライキをしたに違いない...と他人の所為にしているのか、自分の所為だと認めているのか分からない理屈をこねくり回していたら午前中は終わりました。
その後、Jさんから「お腹すいた(日本語で)」との電話があり、一緒に学食へ行ってきました。

114日目(1月22日 水) 平日

昨日の失敗で、生活リズムに気を使わなければ!と思い直したのですが、早く寝ても起きるのはきついですね。ちょっと遅れて教室に到着したような気がします。
早起きだけは小学校の時からずっと苦手でした。そういえば小学校の頃から遅刻癖がありました。毎朝ダッシュで学校に向かっていたような記憶があります。
小学校の委員会活動で、「生活委員会」という団体に所属し、高学年になってからは生活委員長という肩書までいただいたのですが、生活委員会の主な活動は"あいさつ運動"という、校門の前に並んでひたすら「おはようございます!」とあいさつをし続けるというものだったのです。
校門の前に立って入ってくる学生に対し挨拶をするということは、すなわち彼らより早く学校に到着し、待ち構えていなければならないわけで、要は早起きしなければいけなかったのですが、一度も間に合ったことがなく、常に重役出勤をしていたような気がします。全く無能な生活委員長でした。

それが小学校の思い出で、中学・高校時はもっとひどい話にあふれているのですが、置いておきましょう。
とにかく、私の遅刻は今に始まったことではなく、多少気を引き締めたところで治る余地はないということです。ダメ人間!

夕方には、聖☆お兄さんを勧めてくれた学生さんと、JさんCさんとご飯会でカレーを作りました。一人で部屋で料理をしているのも楽しいといえば楽しいのですが、分業しながらみんなで作るのもキャンプみたいで楽しいですね。

一人暮らしを始めて、寂しいと感じたことは今のところありません。それどころか、一人部屋の静けさが妙に居心地良く感じていたので、「"ホームシック"というやつは都市伝説だったのでは?」と疑い始めていたのですが、それでも友人と一緒にワイワイご飯を食べているとやはり楽しく感じますね。
まだ日本に帰りたいとは思いませんが、そのうち家族や日本の友人が懐かしくなったりするのでしょうか。想像できません。今時ネットで気軽に連絡を取れてしまうので、そういった人付き合いに対する感慨深さがなくなってしまったのかもしれません。いやはや。

115日目(1月23日 木)

今日は授業がお休み。ということで、堂々と寝ていられます。
お昼前に起床、学食へ行ったら、以前語学の上達が感じられずに落ち込んでいた際に励ましてくれたブルガリアの彼がいました。
彼は年末のテストの時期に帰省の予定が入っていたため、年始にテストを受けたそうなのですが、その結果A2クラスに残ることになってしまったようです。
私は、筆記で落ちて口頭で何とか通してもらったのですが、彼は口頭試験の機会を与えてもらえなかったそうなのです。年始に受けた関係なのかもしれませんが、妙な罪悪感。
今度はこちらが励ます番か!と思ったのですが、うまいフレーズも何も浮かびませんでした。ただ、彼は落ち込んでばかりいるわけでもありませんでした。今まで苦手な先生がいて、時折愚痴っていたのですが、新たなA2クラスの担当にその先生はいなかったそうなのです。ついに解放された!と二やついていました。

ついでに、今後の進路の話になったのですが、「日本だと大抵の学生が卒業後に就職するよ」というと、「それはいい!」と言っていました。私は就職に対してポジティブに考えることができずにいたため、「でも、就職すれば時間的にも精神的にも拘束されてしまいそう。どうしてそれがイイと思うの?」と尋ねてみたのですが、どうやらブルガリアでは職を得るのが結構困難な状態らしく、それに加えて給料があまりにも低いため生きるのが精一杯という状態になりがちなのだそうです。そのためにも、高等教育を受けておくことは必要不可欠らしく、またEU内で幅広く活動できる余地を作るためにも語学が必要ということです。

最終的に無事就職して、適度に趣味を楽しみながら人生を送ることができるのなら大いに結構!ということらしいのです。「自由時間が減るといっても土日は大抵休みだろ?結構なことじゃないか!」というわけですね。なるほど、自分は贅沢に考えすぎていたのかもしれません。何かこう、組織の一部として組み込まれていく感じがコワイとか思っていたのですが、青二才のわがままなのでしょう。帰国までには何らかの結論を出さねば。

就職の話はさておいて、クラスが別になってしまったとはいえ気楽に話せる友人がいるのはありがたいことですね。

116日目(1月24日 金) 恐怖のタンデム

月末までに日本の国際交流課へ提出する書類があったため、それをまとめるのにここ数日苦労していました。この日も、タンデムが始まるギリギリまで粘ってから出かけようと思っていたのですが、結局粘りすぎてタンデムに遅刻しました。
部屋に入ると、薄暗い中で皆で一つのパソコンのモニターを見つめています。今日のアクティビティは何だというのでしょうか。

なんでも、「Youtubeのお気に入り動画を紹介し合う会」ということらしいのですが、ドイツ人が見て面白いと思う動画と日本人が見て面白いと思う動画が必ずしも一致するわけではなく、始終何とも言えない空気が漂っていました。居たたまれないとはこのこと。

その後でUnikneipに行って、ご飯を食べながらダラダラ話していたのですが、ダラダラ話している方がよっぽど楽しく感じました。今度はダラダラ話す会を開催してほしいところです。

117日目(1月25日 土) 作業日

日本へ送らなければならない資料を始めとして、いくつかタスクが溜まってしまっていたためそれを片づけるのに一日使い切りました。すべては片付きませんでしたが、そこそこ進みました。

晩御飯に、Jägerschnitzelを作ろう!と思い立ち、材料を購入して見よう見まねで作ってみたのですが、見た目がちょっとグロテスクだったので写真は載せません。今度うまく作れたら載せます。味も見た目相応にそこそこでした。副菜としてジャガイモを用意したのですが、これが多すぎて味を楽しめなかったのが原因です。反省。

118日目(1月26日 日) Wii会再び

今日はCさんの家にお招きいただいて遊びに行ってきました。
Wiiのナルトのゲームを練習したから対戦相手になってくれ」というようなことらしいです。こういう素朴な友人をこちらで作ることができたのは至上の喜びです。こちらへ来る前には、言葉が満足に通じないために、そこそこ距離を置いた人間関係を築くことになるのでは?と思っていたのですが、よもや一緒にwiiで遊べる友人ができるとは。

119日目(1月27日 月) 1コマ

やってしまった、また寝過ごしを。しかし、今回は1コマ目の途中くらいの時間に目を覚ますことができました。2コマから出席した結果、いつもより目が覚めた状態で出席することができ、妙なお得感を感じました。いや、本当は1コマ休んでしまった時点で、授業料的にも授業内容を聞きそびれたという点でも損しかしていないのですけれども。それから、この日の午後、ついに溜まっていたタスクが一通り片付きました。やったー!

が、今週末にどうしても出かけなければならない用事があり、それに関してあれこれ下調べをしたりしていたら結局夜中になってしまいました。

120日目(1月28日 火) 開き直り

もはや何の驚きもないかもしれませんが、寝過ごしました。
これは単位を落とすかもしれません。誰か私を罵ってくれ。こりゃいかん。

何の成果もない一日にしてしまうことだけは避けねばと思い、今週末の旅行の用意のために半日出かけました。今回の旅行では、German Rail Passという、青春18きっぷのドイツ版のようなものを使う予定だったのですが、これはこのあたりだとKölnでしか購入できないのだそうです。

窓口ではドイツ語で格闘していたのですが、購入するためには6か月以上ドイツに居住していなければならない?というような条件があるとかなんとか言われてしまい、え?どういうこと?というような顔をしていたら英語で説明しなおされ、それ以降英会話になってしまいました。
まだドイツ語レベルは英語レベルに到底及びません。英語も大したレベルではないので、つまりドイツ語は本当にちょっとしか話せないということでしょう。うまくコミュニケーションを取れるときもあるのですが、場の文脈に助けられていることが多かったかもしれません。

Kölnへそれを買いに行きがてら、未だ一度も足を踏み入れていなかった大聖堂内部を見てきました。

Rail Passに関しては、旅行から帰ってきてから情報をまとめる予定です。割と種類が多く、うまく使えばお得に旅行ライフを満喫できそうです。