Wuppertal 留学日記

2013年10月から1年間、交換留学でドイツへ行く機会に恵まれました。体験談などを書き残していきたいと思います。

43日目(11月12日 火) 留学のU字曲線

留学のU字曲線

昨日は結局19時過ぎにWuppertalへ帰りつきました。帰りの電車はカーニバル帰りのコスプレをした人々で埋め尽くされており、日本の満員電車を彷彿とさせる状態でした。
それもあって、疲れ果てていたのですが宿題等々やらねばならないこともあって寝るのが遅くなってしまいました。

下手したら寝過ごすかもしれないと危惧していましたが、何とかギリギリに起床、授業に参加することができました。

非常に罰当たりな話なのですが、最近は授業を退屈に感じてしまうことが多いです。完全に理解できているわけではないので、授業の中身が退屈ということはありません。また、その反対に分からな過ぎて嫌になったというわけでもありません。

当初は海外生活というだけで、すべてが“非日常”だったのに、今や生活慣れしてこれが日常化してしまいました。そして、昨日のケルンのカーニバルのような体験が新たな“非日常”体験として置き換わり、授業や買い物といった活動は“日常”にランクを落としてしまったのだと思います。
(最近こんな話ばっかりですみません)

もう少しドイツ語が話せるようになってくれば、その授業や買い物の中にも新しさを見出したりすることもできるかもしれませんが、まだその域に達していません。

これはもしかすると、留学のU字曲線というやつかもしれません。
海外留学では、異文化への適応に関して心理状態がU字型の曲線を描くといわれているらしいのです。
どういうことかというと、当初はすべてが新鮮に見えて楽しさ一色なのですが、これが少しずつ慣れてくると、文化や生活様式の差などに適応しきれず、苦痛に感じる時期があるそうです。そして、それを乗り越えると異文化に適応し、改めて海外生活が楽しくなってくる...このような心理状態の変化をU字曲線として説明しているようです。
私は留学前のセミナーでこの話を初めて耳にしましたが、有名な話なのでしょうか。

最近は、帰国後に同様の状況に陥る「W字型曲線」なんてものもあるらしいです。留学先に適応しすぎた結果、帰国後に自国文化にカルチャーショックを受けるというのです。「自国文化にカルチャーショックを受けるなんてそんな馬鹿な」と思い、これを聞いた際には笑ってしまいましたが、国際交流課の先生曰く「笑い事じゃない。これは実際に起こりうる話だ。」とのことでした。

まだ適応どころが会話すらままならない状態なので、自分にこのU字(あるいはW字)型の心理状況が実感として理解できるようになるのはまだまだ先のことかと思いますが、最近退屈に感じるのもこれかなーと考えることでちょっと気楽になります。

まだ言語もろくに使えずもどかしい思いをすることが多いですし、(以前書いた気もしますが)言葉が伝わらないのが面倒という理由でレストランを諦めたこともありました。その時は自分はなんて臆病なのか...と思っていましたが、もしかするとそういう時期なのかもしれません。
当初はまったく言葉が通じない中でもSIMカードを購入したりしていましたし、いろいろ思い返してみると徐々に消極的になってきている気がします。

これも留学生が乗り越えるべき壁なのかもしれません。あるいはただ単に自分の好奇心不足かもしれませんが。