Wuppertal 留学日記

2013年10月から1年間、交換留学でドイツへ行く機会に恵まれました。体験談などを書き残していきたいと思います。

41日目(11月10日 日) 洞窟

先週の日曜日はDreiländerseckでしたが、今週はKlutherthöhlenというところへのミニツアーが国際交流課によって企画されていました。

今回は洞窟の観光ツアーです。地元に似たような洞窟観光地があり、そちらには行ったことがあったため日本のものとどう違うのか楽しみにしていました。

今回は集合が1040時ということでしたので、朝は比較的ゆっくりできました。ゆっくりしすぎて遅刻しそうになったのですが、このような集合時間もこちらに来てからあまり厳格ではありません。

集合時刻の5~10分後くらいに「じゃあそろそろ行きますか?」という感じで移動することが多いです。しかも、「Pünktlich!(時間通りに!)」と強調して事前に伝えられていたのにもかかわらずこのような形の行動時間なのでよくわかりません。推測ですが、集合時間10分後の行動は充分時間に厳格とみなされているということなのではないでしょうか。気を抜けば集合時間+30分くらいは余裕!というような気迫が感じられます。

日本だと指定された集合時間の5分前にその場にいなければ、適当な人として認定されると思うのですが(というか私は適当な人認定をされてきた側なのですが)、日本でちょっと遅刻がちな性格の私はこちらの行動時間がちょうどいいです。

とはいえ、電車の時間もあるので走って集合場所まで向かったのですが、結局のんびりする時間は充分にありました。

今回の目的地は鈍行で3駅くらい(30分弱)でしたので、移動も気楽でした。
到着した駅から洞窟まではバスで移動しましたが、それも短時間でしたので本当に気楽なショートトリップでした。洞窟内はガイドさんが英語・ドイツ語両方で解説してくれたのでなんとなく雰囲気はつかめました。

驚いたのは、洞窟の外よりも中のほうが空気がきれいなので、肺の病気の人などが療養できるようなスペースがある(あった?)というような話です。サナトリウム = 山の上というイメージがあったため、まさか地下に潜るという選択肢も存在しているとは思いもよりませんでした。
他にも要所要所で解説を挟んでくれたのですが、洞窟内はそれほど広くないため、ガイドさんの近くで話を聞くことができずよく聞き取れませんでした。
例によって何枚か写真を貼っておきます。

f:id:tokkii88:20131110125555j:plain
▲入口前にあった「キツネ?の尾をつかむ男」の像 
特に説明書きもなかったため意味は分かりません

f:id:tokkii88:20131110131523j:plain
▲鍾乳洞チックな壁面 チョコレートの壁 みたいなことを言っていました

f:id:tokkii88:20131110132250j:plain
▲ここが洞窟内の教会?などと説明されていた気がします

日本で見たものはもっとみずみずしい感じでしたが、こちらは割とごつごつした岩が残っていました。写真に写っているような壁面は一部だけです。
また、教会のような役割を与えられたエリアが存在しているのも特徴的でした。
この地域には20くらいの洞窟があるらしく、先述した病院のような使われ方のほか、戦時中は防空壕にもなっていたりしたそうです。
この洞窟は中でも最大のものであるとのことでした。

洞窟観光はしめて1時間といったところでしたので、帰りもまだお昼過ぎといった時間でした。
当初予定していたバスを寸でのところで逃してしまったため、30分ほど自由時間が生まれました。
すると、Jくんがこれは格好のGeochashing Timeだといわんばかりに、「今回も行ってみようと思うけどくるかい?」と誘ってくれました。バス停から700mほどのところにポイントがあるとのことだったのでついて行ってみることに。

今回は林の中に指定されたポイントがあり、ヒントは「6と7の間」というよくわからないものでした。5分ほどあたりを探していると、Jくんが発見しました。

f:id:tokkii88:20131110142916j:plain
▲今回のジオキャッシング
ちいさなおもちゃのほかに伝票のようなものが入っていました。ゲーム的にはそっちが本体です。

写真の背景に移っている石垣の隙間に隠されていたようです。さすがJくん、ジオ歴が長いだけあって探しどころも手馴れています。ちなみにヒントにあった数字は、その石垣の上にあった駐車場のポールの数を指していたようです。僕は木の本数かと思い、あたりの林を探していました。

さて、今回は10分たらずで終わったのでバス停に戻ってみたのですが、なんと予定時刻まで10分ほど時間に余裕があるにも関わらずバスがすでに到着しており、みんな既に乗り込んでいました。今まで電車に乗った経験から、遅いことはあっても早いことはないと思い込んでいたのですがそんなことはなかったようです。
Jくんと二人で遅れてしまい迷惑をかけてしまいました。

バスに乗り込んだらヨーロッパの学生に「お前はアホか」と非常に流暢な日本語で話しかけられたので笑いました。
別の日本人学生から教わったらしいですが、使いどころもばっちりだったので不意を突かれました。
外国語を学び始めて最初に覚えるのは「こんにちは」「ありがとう」「さようなら」あたりが鉄板かと思っていましたが、こちらに来てから「とりあえずスラング教えて」というアプローチも存在することを知りました。やたら各国語のスラングに通じている人もいました。欧州恐るべし。

帰りのバスの中で、日本のアニメの話になりました。Jくんの中では今「進撃の巨人」がアツいらしいです。日本でも最近人気が出ている(らしい)ので、かなり流行最先端を行っているのではないでしょうか。


これは完全に余談ですが、事前に調べていたところ「海外ではNARUTOが大人気!」という情報をweb上で散見したため、私は日本を出る前にNARUTOについてかなり力を入れて予習をしてきました。
というのも、昨年フランスへ留学された先輩が「アニメや漫画が日本文化として知れ渡っているから、それについて聞かれることが多いよ。ちょっと知っておくといいかもね。」とおっしゃっていたので、知っておけば友人作りのきっかけになったりするのではないかと期待していたからです。

大学に入ってから銀河英雄伝説におおいにハマリ、原作含めてアニメを見まくっていた時期はありましたが、最近の漫画・アニメには通じていなかったため、せめて人気の作品だけでも押さえておこうかと考えたのです。
当初は「子供向けの漫画だろ」と甘く見ていたものの、見始めたらなんだかんだでハマってしまいました。そんなことよりドイツ語の勉強しろよ!と我ながらツッコミたくなるくらいにNARUTOの予習は完璧にこなしました。

ところが、現在のところまだアニメが話題に上ることはそんなに多くありません。NARUTOなど一度も話題に上っていません。家電屋へ行けばアニメコーナーには必ずといっていいほど日本のアニメが並んでいますが、キッズコーナーに分類されているので大学生には人気がないのかもしれません。

とはいえフランスからの留学生が「分かったってばよ!」とか「それが俺の忍道だ!」といったNARUTOのセリフで話しかけてきたことはありました。もしかするとフランスでは大人気なのかもしれません。


...と、そんなこんなで半日が終わり、家に帰ってからは宿題などをしながら穏やかに過ごしました。おしまい。