Wuppertal 留学日記

2013年10月から1年間、交換留学でドイツへ行く機会に恵まれました。体験談などを書き残していきたいと思います。

到着3日目までのお話まとめ

さて、連投しまくっていますが、実は既に到着してから2日が経過しているのです。
なるべく色々な話を書いておきたいので、今までの話をもう少しだけ書いておきます。




①準備

準備に関してですが、僕の場合は留学できることが決定してから実際に出発するまで一年弱ほどの期間がありました。
皆さんは一年準備期間があるとしたら何をしますか?
僕は、「なんだ一年もあるのならのんびりやるか」とダラダラと語学・現地の情報収集を始めました。結果として、留学直前になっても別段ドイツ語が話せるわけでもなく、また荷詰めすらも前日になっても終わっていない状態でした。一年なんてあっという間です。おそらく留学中のこの一年も気を抜いていたら終わります。
現地で何をすべきかという事も直前まで調べ続けて、ようやく「住民登録」と「ビザ申請」だけは抜かってはならぬ!ということを知りました。
航空券に関しても、9月末が出発であったにもかかわらず8月頃になって慌てて予約しました。
片道券の方が高かった為、往復券を購入して復路をキャンセルするという方法を取ったのですが、このような対応をする場合旅行代理店を通じて購入した方が何かとスムーズなようです。HIS等で検索すると復路キャンセル不可の場合もありますし、少しややこしいかもしれません。
また、代理店であれば現地のホテル、鉄道券も併せて用意していただくこともできます。
留学予定先の大学までの交通手段は、ここでまとめて入手しました。ただ、それもあってチケット受け取りが出発数日前になってしまいましたが、それでもまとめてお願いしてしまって良かったと思います。




②到着まで

さて、出発してしまえば、あとは決められた飛行機を乗り継げば良いだけなので荷物が重いということ以外にそれほど苦労はありません。自分の場合はフィンエアーでヘルシンキ経由デュッセルドルフ行きの便に乗りましたが、ヘルシンキまでは機内が空いていたので、一人で二席分のスペースを利用することができました。
ヘルシンキからデュッセルドルフまで行く際には二点不安になったことがありました。

1つ目は入国審査です。
ヘルシンキ空港にて入国審査がありました。そこで「何しに来たの?」と聞かれた際に「For study」と答えたところ、係員にやや複雑そうな表情をされてしまいました。
その後、
・どこの大学で勉強するのか
・どれくらいの期間滞在する予定なのか
・VISAなしで何日間滞在できるか知っているのか
・住民登録はしているのか(Residence cardとか言っていたように記憶しています)
など、幾つか質問をされ、最終的に大学の入学許可証を見せたところ。うんうんと頷いて、「頑張ってね」と言って通してくれました。
web上では、「サイトシーイング」といっておけば瞬殺です、というような情報を目にしたような気もしますが、何だか適当なことをいうのも気が引けたために、ちょっと面倒なことになってしまいました。
ですが、しっかり質問に答えることができれば何とかなります。VISAなしで滞在できる日数(90日)も、一応頭に入れておいたのでよかったです。VISAも住民登録も到着後にすることになっている、と説明したのもよかったのかもしれません。
何にせよ、留学の際の入国審査では手荷物に証明書類系をまとめておくのがいいように思います。困ったら書類が正当性を証明してくれます。

2つ目は乗り換えに関してでした。
ヘルシンキからデュッセルドルフへ行く便に乗り換えようとしたところ、ゲートの先が外へ繋がっていました。なんじゃこりゃ?と思い係員に「どこへ行けばいいの?」と尋ねると「バスに乗れ」と教えてくれたのですが、「バスに乗って飛行機の乗り口まで行く」という概念が自分の中に存在していなかったので、バスに乗った後もどこへ行くのやらと不安に思い続けていました。
結果として、エプロンに駐機していた機体のそばで降ろされ、全く問題はなかったのですが、ちょっとヒヤっとしました。
早速自分の中で一つスキーマが書き換えられました。必ずしも搭乗口は屋内から機体まで直通ではないのですね。




③到着後

デュッセルドルフに着いてからは、スーツケースとともにタクシーでホテルまで向かいました。ここでも問題はありません。
翌日、留学予定地まで電車で行くことになっていたのですが、これが少しややこしかったです。
時刻表を見てホームまで行くのですが、このホームまでは階段を上る事になるのです。普段なら何のことはないのですが、この時はスーツケースを含めて30kg超の荷物を抱えていたので難儀しました。
しかも、登ってからホームを間違えたことに気付き、もう一度荷物を持って降りることになりました。そして、正しいホームへ行ってみると、そこにはエスカレーターの姿が!
図らずも筋トレができてよかったです。

電車ですが、ジョークのネタにされるように日本ほど時間キッカリに来るわけではありません。しかし、電光掲示板に「〜 ○○ minuten später 〜」といった具合に現在どれくらいの遅れが出ているのか表示される為、そこまで不安にはなりません。
ただ、時刻表だけをしっかり見ていると乗る電車を間違える可能性もあるので、行き先と経由駅をしっかり確認する必要があると思います。

電車で目的の駅に到着したら、再度タクシーを利用して寮に到着しました。
ただ、寮の入寮受付オフィスが奥まった所にあったため、これを探すのにやや苦労しました。今にして思えば人に聞けば早かったのですが、周りにいたのは同じように入居してきたばかりというような荷物を抱えた方ばかりであったために遠慮してしまいました。

ところで、今まで入寮関係のやり取りと授業の受講関連のやり取りは英語でメールすることで対応してもらえていたので、ここでも英語を使えるのかな?と思っていたところ、ほぼドイツ語限定対応でした。
英語を使えないのか使わないのか(おそらく後者ですが)、何にせよ油断していたので慌ててしまいました。
たどたどしいやり取りになりましたが、何とか部屋の鍵とリネングッズをお借りして入寮することができました。
ただ、部屋を探すのにエライ手間取りました。
例えば「302号室」といわれたら3階の2号室の事を指すと思うのですが、3階にいってもその部屋はないのです。
「ドイツでは一階のことを地上階といい、日本でいうところの2階が1階にあたる」という話を聞いていたので、なるほどもう一つ上の階へ行かねばならない訳か、これは面白いと思って上がってみると、そこにあるのはまた別の部屋なのです。
結局総当たりに近い形で一階から順番に確認して部屋を見つけました。
なんてこったい。
原理を理解したらまた何か報告しようと思います。




④入寮後(滞在1日目)

さて、入寮したらまずは、水や電気が使えることの確認です。何か問題があったら言うように、とHausmeisterさんから言われていたので一通り蛇口をひねったりスイッチを押したりしてみましたが問題はありませんでした。というか、部屋が想像以上にきれいかつ広いので、アラ探しをするはずが一々「おぉ!」と驚いていました。
自宅の自分の部屋より遥かに立派でした。これで月3万円弱の家賃なのですから本当に驚きです。
部屋探しで荷物を持って歩き回ったこともあり、喉が渇いていたので近所のスーパーで買い物をしてきました。スーパーでも日本とは完全に勝手が違ったので驚いたのですが、これはまた長くなるので後日。
お茶、水、牛乳、りんごジュースと一通り飲み物を買ってみたのですが、牛乳以外はすべて甘いのです。お茶も水も、桃の絵がプリントされており、飲んでみると確かに桃風味。美味しいことは美味しいのですがちょっとくどいので、たくさんは飲めません。適当にかごに放り込んだのは失敗だったかもしれませんが、これも面白い体験でした。
そういえば、台湾でもペットボトル入りのお茶はすべて甘いものばかりでした。何かルールでもあるのだろうか。
さて、落ち着いたらまずは無事到着したことを家族に報告しようとパソコンを使おうとしたのですが、インターネットに繋がりません。
「ネット環境完備」と事前に教えてくれていたのに何で?と思ったら、有線接続ポートが存在しているだけだったようです。てっきり無線環境が整っていると思っていたので、有線ケーブルなど持ってきていませんでした。
早速オフィスに戻り、「有線ケーブルってどこで手に入るの?」と尋ねると、流暢なドイツ語でお返事が。一通り教えてくれた中で2つ3つ単語を拾うのがやっとでした。
<駅、デュッセルドルフ、バス>
この三つの単語から今言われたことを類推しなさい。といわれたら「バスで駅まで行ってデュッセルドルフに向かえ」となりますよね。
が、僕は心配性なのでバスに乗ってしまっては訳の分からない所へ行ってしまうかもしれないと思い、徒歩で駅へ向いました。結果として寮付近の脳内地図がアップデートされることになったのでよかったです。
ところが、デュッセルドルフ行きの電車への乗り方が良く分かりません。チケットを買うためには日本と同じような券売機を利用するのですが、これの使い方が良く分からなかったのです。こういったところで事前勉強の甘さが影響してきます。
とはいえ、何もしないのも癪なのでとりあえず見よう見まねでデュッセルドルフ行きらしい切符を買ったのですが、どうやら既に乗ろうとしていた便は出発してしまっていたらしく、次の便まではまだ1時間以上あることが分かりました。
さすがにただ待っているのもアレだな、と駅構内をウロウロしていると何やら携帯電話関連のものを売っているお店が!
とりあえずそこに入ってケーブルがあるか聞いてみよう!と思ったものの、そこでも英語は通用せずドイツ語のみだったため何をいっているかほとんどわからず。ただ、携帯電話用のフリーSIMカードだけは購入できたので、とりあえず両親に連絡することができました。
その後、付近の店で有線ケーブルはないか尋ねていると、先ほどSIMカードを売ってくれたお店のお兄さんが、「あ、そのコードのことか!それならあるよ。」といって再度お店に連れて行ってくれました。
どうやら完全に別のものを探していると思われていたようです。
なんにせよ手に入ってよかった!おかげさまで、生活基盤が整ってきました。ネット環境がないと不安というのは何やら現代病のようで不気味な気もしますが、それを用いて関係者への連絡などしなければならないことも多いので仕方ありません。
ちなみにデュッセルドルフ行きの切符は無駄になりました。




⑤寮費支払い(滞在2日目)

日本を出る前に、寮の費用は250ユーロ振り込んでいたのですが、現地に着いた際にさらに236ユーロ払うように言われました。というのも、先に払っておいた方のお金は予約費にあたるものだそうで、家賃とは別なのだそうです。敷金礼金みたいなものと思えばいいかもしれません。
これの支払いなのですが、先日の入寮受付オフィスではなく、別の支払い用オフィスへ行く必要があるとのことで書類をいただきました。
とりあえずそれに従って事務所へ行き、お金を支払ってきました。ただ、ここでも何を言われているのか良く分からなかった為、これでいいのか定かではありません。一応入寮受付の方に領収書を持って確認してみたところ、「見せに来る必要はないよ」と言われただけだったので、問題はないようです。
何にせよ、これで住民登録の準備ができた?のかと思います。ただ、この日は筋肉痛のような痛みがひどく(おそらくスーツケースを持って階段を上ったため)、外出する気にもならず部屋に戻る事にしたのですが、そのまま半日昼寝をしてしまいました。
そういえばこちらに来てから時差ボケの自覚がありませんでした。もしかしたらコレがあの噂の時差ボケか!?と嬉しくなりましたが、後になって冷静に考えてみると日本にいる間も時差ボケしたような生活を送っていましたし、ただ疲れていただけなように思います。そんな感じであっという間に1日が終わりました。




⑥散歩と住民登録

最初に書いた二つの重要書類ですが、住民登録は到着後一週間以内、ビザ申請は到着後90日以内というのがそれぞれの基本的なタイムリミットだそうです。
本日到着3日目となりますが、まだ住民登録を終えていません。
警察署にて申請可能(或いは申請用紙入手可能)との情報をweb上で散見したため、警察署を探しに駅へ行ってみました。だいたいの位置は事前にgoogle先生から伺っていたのですが、そこへ行ってみると何やら張り紙がしてありました。電子辞書の助けを借りて訳してみると「今日はここに駐在している警察官はいません。最寄りの警察署は○○です。」というようなことが書いてあるようでした。
実は今日は東西統一記念日という祝日なのです。こういうこともあり得るかもなとは思っていたので、散歩がてら別の警察署へ行ってみることに。
すると、今まで気付かなかったのですが駅の北側はかなり賑わっています。駅南は木々が生い茂る閑静な一帯が広がっており、寮はこちら側に存在しているので、駅南の風景から町全体を想像しててっきり落ち着いた田舎町なのだと思っていました。
街中の案内板を頼りにウロウロしていると、なんとか警察署に辿り着きました。早速中へ入ってお話を伺ってみたのですが、この街では警察署での住民登録申請は不可とのことでした。
代わりに、金髪のさわやかな警察官が住民登録局の住所をメモして渡してくださいました。何という親切対応!しかも英語でしたので、スムーズに理解できました。しかし、残念ながら今日はそのお役所もお休みのようです。
ただ、今日は先ほど述べた通り祝日であり、ドイツではほとんどのお店とお役所関連はお休みなのは承知していました。駅周辺のお店も概ね閉まっていましたし。祝日の存在を知りつつ、そのうえで昨日は半日くらい部屋で寝ていたと思うとやりきれません。
とはいえ、どうにもならないものはどうにもならないので、今日は街の探索をして帰って来ました。
帰りにマクドナルドを発見したので、ドイツ流にローカライズされていたりするのだろうかと思い入ってみました。フィレオフィッシュとポテトを頼んでみましたが、ほとんど日本と変わりませんでした。心なしかポテトがおいしかった気がしますが、まぁプラシーボでしょう。
そういえば、アイスコーヒーを注文したら「そんなものはない」と返されたのには驚きました。マクドナルドの店内にMac cafeとかいう喫茶店のようなものが併設されていたのですが、そっちで注文するようにと言われました。
飲み物が別枠になっているとは面白いと思い、そのcafeにて「アイスコーヒーください」と言ったら「そんなものはない!」とのお返事。あ...あれ?「じゃあコーヒーで」と注文し直しましたが、ここでまた面食らってしまいました。でもコーヒーは中々美味しかったです。高かったけど。

住民登録に関しては明日トライします!これに関してもまた報告します。