Wuppertal 留学日記

2013年10月から1年間、交換留学でドイツへ行く機会に恵まれました。体験談などを書き残していきたいと思います。

73日目(12月12日 木) ビザ申請手続き(その2)

ビザ申請

今日はビザ申請に行ってきました。ドイツにおけるビザ申請は、住民登録と同様に街によって必要書類や手続きの形式に若干の差があるらしく、事前に調べてみても情報が色々でした。外国人局へ行って手続きをするという点はどこの町も変わらないと思われますが、それ以外の対応は本当に様々であるようです。

今回は、細かい話は後にして大まかな手続きの流れを先に確認しておこうと思います。もしここを参考にビザ手続きをしようという方がいらっしゃいましたら、今回のこの情報は「Wuppertalにおける2013年12中旬頃の状況」に基づいたものであることを念頭に置いたうえで、あくまで参考程度に利用していただければ幸いです。
また、これから記載する情報は「Wuppertalで学生ビザを申請する方法」です。ビザの種類によっても当然手続きの仕方は変わってくるはずですので、ご注意を。

以下、「(1)手続きの流れ」「(2)詳細」「(3)注意事項」の順に記述していきます。

(1)手続きの流れ


1.外国人局のwebサイトにて、手続きの予約をする

(URL:Integration in Wuppertal - Terminvereinbarung bei der Ausländerbehörde Wuppertal)

・ページ下の[Zur Terminevereinbarung mit der Ausländerbehörde]から予約ページへ移動できます。手続きの種類と人数を選び、予約をします。
・手続きの日程ですが、大体二週間後から予約が可能なようです。常に繁盛?しているのか、予約できる日にも限りがありますので、早めに確認しておきましょう。


(1,5.予約日までに一度外国人局を訪れ、指紋・顔写真を提出する)

これについては、予約した日にまとめて手続きをすることも可能な様子でしたので必要ないかもしれません。詳細は(2)で。ちなみに、写真を忘れてしまったとしても、施設内に撮影機が設置してありますのでご安心を。


2.予約した日に外国人局の指定された部屋を訪れる

(外国人局の住所、連絡先:Stadt Wuppertal - Ausländerbehörde (204.4))

・おそらく予約時に訪れる部屋を指定されます。予約した日程・時間にその部屋に行けば対応してもらえます。


3.必要書類を提出する

以下、必要書類一覧
・パスポート
・写真
・大学の入学許可証
・在学証明書一式
・経済能力証明書(日本の大使館にて渡航前に入手しておく必要あり)
・保険加入証明書
・手数料100ユーロ

(注):ドイツ大使館のwebサイトによると、これ以外に「申請書」「誓約書」等が必要とされていますが、提出を求められませんでした。
上記書類に関しては、手続きの予約日が確定した際に一覧表をいただきました。


4.いくつかの質問に答える

・滞在期間の確認
・目の色
・身長
の3つだったように記憶しています。
目の色については「ブラウン」あるいは「ダークブラウン」になるようですが、よく分からなかったので係員の方に「これは何色だと思います?」と聞いて確認してもらいました。笑われましたが。


おおまかな流れは大体このような形になります。しつこいようですが、これは「Wuppertalにおける2013年12中旬頃の状況」ですので、一般化できる情報ではありません。

また、大使館のwebサイトに記載されていた書類(申請書・誓約書)についてですが、今回は自分を含めて一緒に申請に訪れた日本人は誰も提出を求められませんでした。
どういうことなのかは謎ですが、もし提出が必要ということであればおそらく外国人局の方でも書類を入手できるのではないかと思います。
心配な方は記述したうえで念のため両書類とも持っていった方が精神衛生上好ましいかもしれません。しかし、申請書は4ページもあり、記述するのがかなり面倒です。手間を省きたい方はこれについては用意をしていかなくても何とかなるかもしれません。上述した通り、もし必須書類ということであれば、外国人局の方で入手できると思われるからです(といっても私は責任を取れませんのであくまで自己責任で判断していただきたいと思います)。


(2)詳細

私がドイツに到着したのは10月の頭でしたので、12月一杯で合法的に滞在できる期間は終了となります。それを見越して、本来ならばもう少し早い時期にビザ申請手続きをしておくべきだったのですが、色々あって12月半ばになってしまいました。
本当はもう一週間ほど早い時期に手続きの予約をしておいたのですが、その際に「事前に役所を訪れて指紋と写真を提出すべし」との通達を受けました。
それが、前回の手続きにあたるわけですが、そこで色々あった挙句、別の日時(つまり本日)を指定され、今日の0800過ぎの電車で外国人局へ向かうことになりました。本来ならば今日も0815時から授業があったのですが、さすがにこれはどうしようもないので、先週先生に事情を伝えておきました。

前回の手続きにて、指紋と顔写真を提出する際には、かなりの時間がかかってしまい、またトラブル発生により通訳をしてくださったこちらの大学の学生さんに多大な迷惑をお掛けしてしまいました。
今回の手続きには、前回とは別の学生さんが通訳として同行してくださることになっていたのですが、事前手続きでさえあれほど荒れたのだから今回はさらに手ごわいのではないかと不安になります。ちなみに今回も他大学の協定に乗っからせていただいた恩恵によってこのようなサポートを得ることができています。なんというフリーライダーっぷり。
手続きは、こちらに来ている他の日本人学生ほぼ全員まとめて一緒にすることにしていただきました。ですから、総勢10人前後の大所帯だったのですが、サポートしてくれる学生さんは一人です。何やら色々迷惑をかけてしまいそうで不安になります。が、前回同様何かあった時に対応できるスキルを自分は持ち合わせていないため、有事の際は頼らせていただく他ありません。

外国人局についたら、前回の手続き時に指定された部屋へ向かいます。指定された部屋は皆バラバラでしたが、同じフロアの一帯にまとまっていました。
部屋の前の廊下にはベンチが並んでおり、さながら病院の待合所のような雰囲気です。予約時間がくると、役所の係員の方が「○○さ~ん!」という形で廊下に呼びに来てくれます。これもまた病院チック。

自分は順番が後の方でしたのでしばらく様子を見ていましたが、サポートに来てくれた学生さんはあっちこっちの部屋へ行ったり来たりしながら手続きの補助をしてくれており、大変そうでした。

ちなみに、なぜサポートの学生さんが付かなければならなかったのかというと、外国人局の方は英語が話せないからなのです。「ドイツに来るんだからドイツ語が話せて当然!」という思想から敢えて英語対応不可になっているのかと思いましたが、サポートしてくれた学生さんと話していたところ「"外国人局"と銘打っておきながら英語対応できないなんて何かの冗談としか思えないよね」と言っていましたので、何らかの理由から英語対応しないようにしているわけではなさそうでした。
さすがにビザ申請ともなると複雑な会話が絡む可能性があるわけで、サポートは欠かせないというわけです。

そんなことを考えているうちに自分の番が来ました。サポートの学生さんは忙しそうでしたのでとりあえずは一人でできるところまでやってみることに。仮にもドイツ語コースを受講しに来ているわけですからある程度は何とかなるでしょう。
と、思っていたのですが、部屋に入り席についた途端に「さて、ドイツ語と英語どちらにしますか?」と選択肢を与えられました。当たりです!この人は英語が話せるようなのです!先ほどまでのドイツ語でやってやるぜ!意欲は一瞬で消え去り、英語に甘えることにしました。下手にドイツ語で話して手続きにミスが生じたら悲劇ですし。

手続きは(1)で大まかに記述したようなもので、席に着いたらパスポートをはじめとする必要書類を一通り提出、書類を見ながら質問してくることにいくつか答えるだけです。なお、書類は一時的に先方に預けることになります。
ここでは、そんなに複雑な会話はありませんでした。いつまで滞在する予定か?目の色は?身長は?だけです。尋ねられる内容を知っていれば、仮にドイツ語しか話せない係員さん相手だとしても何とかなるかもしれません。
ちなみに、在学証明書を見せた際に「え?ドイツ語勉強しているの?じゃあドイツ語で話した方がよかったんじゃない?」と言われてしまいました。仰る通りですが、臆病者の自分は躊躇なく逃げる選択をしてしまいました。

ところで、ビザ手続きに関して事前に調べていたところ「係員が厳しく、なかなか書類が通らなかった。カタコトのドイツ語で話していたら追い返された。」というような情報をあちこちで目にしました。そのため、今日はかなり緊張して身構えていたのですが、係の方は優しいお姉さんで、しかも英語も話せます。このあたりのことも地域・役所によって差異があるのでしょう。Wuppertalの外国人局は温和な方が多いのか、一緒に手続きに行った他の日本人学生さんたちも「自分の対応をしてくれた方は優しい人だった」と言っていました。田舎町気質でしょうか。

さて、部屋での手続きは5分程度で終わり、その後は再度廊下で待つことになります。しばらく待っていると、先ほど対応してくれた方から、手数料を支払うためのカードを渡されました。
手数料は機械で支払うようになっていました。廊下に自動販売機のような大きな機械が設置されているのですが、これに先ほどのカードを挿入し、表示された金額を支払うという方式です。金額は事前に通達されていたように100ユーロでした。大使館のwebサイトによると60ユーロとなっているのですが、これもまたどういうわけか事情が異なるようです。

機械にお金を支払うとレシートのようなものがでてきます。このレシートを持って再度部屋を訪れ、これを提出、先ほど預けていた書類を返してもらい、別の部屋へ行くように促されます(この際、手続きが終了した旨の書類も合わせて手渡されました)。この別の部屋というのは、先日指紋と写真を提出した部屋でした。

そちらの部屋へ向かったら、前回同様に待合番号札を引き順番を待ちます。先ほど入手した手続きが終了した旨の書類を提出したところ、「あなたは指紋も写真も既に提出しているから今ここですることはありません。三週間ほどで処理が完成するので、ビザを取りにくるように。」と言われて終わりでした。(ちなみにこの部屋の係の方はドイツ語対応でした。)

どうやら、指紋・写真提出もこの時にまとめて処理できるようなのです。じゃあ前回の時間がかかった手続きはいったいなんだったのか...と思ってしまいますが、これもよく分かりません。事前にいただいた書類には「手続き予約日の前に一度外国人局を訪れて手続きをすること」と記されていたのですが、罠だったのでしょうか。どうも事前に訪れるのは必須ではないようです。したがって、(1)の中でも1,5として曖昧に記述しました。

それにしても、あまりにも手続きが簡単で不安でしたので「これで手続きは全部終了ですか?」としつこく確認しましたが、「もうやることはないよ」とのことでしたので、これでいいのでしょう。
あとは「4週間後、0700時から1230時の間にこの部屋へ来るように」と記された書類を手渡されただけでした。次にここを訪れる際にはビザが手に入るはず...ですが、まだ何とも言えませんね。

それよりも、3~4週間後ということはどうしても1月に食い込むということになるわけで、実質数週間オーバーステイになってしまうのですが、大丈夫なのでしょうか。いや、大丈夫じゃないと言われてももはや打つ手はないのですが、若干不安です。国外へ出る予定はないので、何か事件でも起こさない限りビザの提出を求められることはないとは思いますが、もしそのようなことがあった場合は既に手続きはしてある旨を伝えれば何とかなるのでしょうか...考えてもどうしようもありませんね。
申請時に何も言われなかったということはきっと何とかなるのでしょう。

今回の手続きは、先日の事前手続きと比べて格段に早く終わりました。全員の手続きが終わったのが0930頃だったかと思います。出発が0800時だったので、移動も含めて2時間弱です。本当に前回の事前手続きはいったいなんだったのでしょうか...。自分はともかく、サポートしてくれた学生さんに対して申し訳ない思いです。


(3)注意事項

大体上記の(1)と(2)で述べてしまいましたが、ここではその中でも注意すべき情報を箇条書きしていきます。重複する情報も多々ある...というか重複ばかりですが、確認ということでどうかよろしくお願いします。

・手続きの予約は、およそ二週間後からが相場。到着後3か月をオーバーしないように、予約だけでも早めにしておくことが好ましい。(手続きは予約からビザ発行までを含めると一か月強かかる模様)

・必要書類に関する情報は様々。予約時に該当地域の役所から提示される「必要書類一覧」が最も信頼度が高いと思われる。大使館の情報が間違っているわけではないが、おそらく地域による差異があるため、その地方での申請に必要な書類のみに絞ってまとめた方が手間は少なくて済むはず。

・確実に必要となる書類の「経済能力証明書」は日本にいる間に大使館あるいは領事館にてサインをもらう必要がある。学生であれば、本人ではなく保護者(財政負担をする者)のサインが必要になるため、出国前に確実に手に入れておくこと。

・「保険加盟証明書」を入手するためには、ドイツで有効な保険に加盟しておく必要がある。そのような保険会社であれば、ドイツ語の証明書を加入時に渡してくれるはずなので、経済能力証明書と併せて出国前に手に入れておくこと。


...こんなところでしょうか。語学力については、先ほどの三つの質問に答えられる程度の英語・ドイツ語力があればしのげるのではないかと思います。もちろん、これはWuppertalの外国人局の情報ですので、他の地域ではもう少し込み入った話をすることになる可能性もあります。
もし、ドイツ語をスムーズに話せる方が身近にいるようであればサポートを頼んでおいた方が精神的にも保険となるとは思いますが、「ドイツ語がペラペラでなければ手続きは不可能」ということはなさそうですので、そこまで緊張する必要もないのではないかと思います。

ここまで今回得られた情報を色々書き記してきましたが、まだビザを取得し終えたわけではありません。もしかすると、この手続き期間の間に何か問題があるかもしれませんし、3~4週間後に再度外国人局を訪れても何ももらえないかもしれません。
そうなると、ここに書かれている情報はゴミどころか、ニセ情報の塊ともなりかねません。ビザを取得し終えたらここで報告させていただきますが、今後手続きに修正等々ありましたらこのページも随時編集するかもしれません。よろしくお願いします。

それでは。