Wuppertal 留学日記

2013年10月から1年間、交換留学でドイツへ行く機会に恵まれました。体験談などを書き残していきたいと思います。

76日目(12月16日 日) 風呂マット、捨てる

風呂マット、捨てる

捨てました。風呂マット。
私の部屋にはバスルームに足ふきマット?のようなものが標準装備されていたのですが、先日シャワーから出た際にビショビショにしてしまい、その後天気も良くなかったため干して乾かすこともできずに放置していたところ、汗だくのTシャツのような臭いを放ち始めました。
ファブリーズでごまかせないかなぁ~と試してみたのですが、無理でした。洗濯できるサイズでもなさそうでしたし、この部屋に来た時から置いてあったということはおそらく以前の入居者の置き土産ですから、長年の汚れが詰まっていそうです。
もし部屋の備品だったら勝手に捨ててしまうのは問題かもしれませんが、その場合は新しいものを買おうと思います。
以前小さい虫(ホコリムシ)が出た際も、このマットの裏にうまいこと逃げ込まれたりして嫌な思い出が詰まっていたのです。躊躇なくサヨナラできました。

捨てたは良いものの、今度は今までマットで隠れていて気が付かなかったタイルの小汚さが気になります。せっかくの機会だし...ということで、バスルーム掃除もすることにしました。
よく、映画やアニメで「罰として便所掃除だ!」というようなシチュエーションがありますが、トイレやシャワーのような水回り系の掃除は確かに罰ゲームめいています。しつこい汚れだらけですし、はいつくばってタイルをスポンジでゴシゴシと掃除するのはどこか屈辱的な趣があります。


私は時々「あぁ、用務員になりたい」と思うことがあります。なぜだかわかりませんが、小学校の頃くらいからゴミ収集や用務員の仕事に対するほのかな憧れがあるのです。その反対に、スーツを着てオフィス勤めをすることに対しては、なぜか嫌悪感のようなものを覚えます。まったく理由は謎です。前世で何かあったのかもしれません。
しかし、屈辱的なトイレ掃除のことを思うと考えを改めるべきかもしれません。


そういえば、これを書いていて今ふと思い出しましたが、小学校の時に理科の先生にグッピーの水槽の掃除をさせられたことがありました。「うへぇ、何でこんな汚いものを掃除せにゃならんのだ」とぼやいていた私に対して、先生は「人が嫌がるような汚れ仕事を進んでできる人間こそが心のきれいな人間なのだ」と諭されました。
今になってみれば、純真な小学生をこき使うための方便だろうと思うのですが、当時はこの言葉に衝撃を覚えました。なるほどそうか、誰もが避けることを避けていたのではその問題は永久に片付かないではないか。皆が避けることを進んですることにこそ意義があるのかと本気で感心していたような気がします。故にいまだに思い出せる記憶として残っているのでしょう。もしかすると、この経験が用務員に対する憧れの原因かもしれません。

だとしたら、汚れ仕事=掃除 → 掃除をする人=心のきれいな人=用務員というのは我ながらあまりにも短絡的な思考だとは思いますが...。
もしこれが原因だとしたら前世どころか10数年前のできごとです。なんてことはなかったですね。

ついでにもう一つ思い出しました。大学に入ってから社会調査の手法を学ぶという趣旨の授業で、大学の用務員さんに質的調査の練習として聞き取り調査を行ったことがあったのでした。
その際に、用務員さんから「私はかつてシステムエンジニアとして働いていた。しかし、そこでは機械相手に延々働かされて血を吐くような思いをした。そんなことがあってから、いずれは体を動かす仕事をしたいと思うようになって、今用務員をしている。」(細部は弄ってあります)という旨のお話しを伺ったのです。

これが決定的だったのではないでしょうか。いや、およそ間違いなくこれです。ああ、これだ。これでオフィス勤めに対する嫌悪感にもつじつまが合ってしまいました。
いっそ何も考えずに「前世で何かあったに違いない」という状態で思考を留めておけばロマンがあったのに...。なんだか損した気分です。

いやしかし、今までの小学校から大学にかけての人生の中で用務員に惹かれる要因が散りばめられているのだとしたら、もしかすると私は用務員になる運命なのでは?
中学・高校時代は勉強についていけず、また座って授業を受けているのが嫌で嫌でたまりませんでした。部活はそこそこ頑張ったのですが、部長として部員をしっかり引っ張っていけた気がしません。これもまたオフィス職が向いていないことを示す指標になるのではないでしょうか。

そしてこの留学中に伝説の用務員的な人との出会いがあれば、間違いなく用務員こそわが天命!進路は定めるものではなく、既に定められていたのだ!と、胸を張って用務員を目指せるかもしれません。...冗談です。

しかし、誰に顧みられるでもなく、粛々と掃除をするという姿勢には心から憧れています。いつもきれいにしてくださってありがとうございます!と面と向かって言えたことはありませんが、あの方たちがいなければ学校は荒れ放題でしょう。本当にありがたい話です。

考えれば考えるほど憧れますね、用務員。しかし、大学に入って留学までして帰国した末に「決めた。僕は用務員になるよ!」なんて言ったら、ひんしゅくを買いそうです。何かないでしょうか。留学経験を生かした用務員職とか。誰もが嫌がることを考えていけば何か見つかるかもしれません。

しかし、自分が屈辱的トイレ掃除に耐えることができるだろうか。それも誰が使ったかわからないような公共のトイレを掃除することができるのだろうか。用務員は無理かもしれません。いや、それでも万人が嫌がるトイレ掃除を進んでする人間こそ心のきれいなひt(ry


そろそろ話を戻しましょうか。
アレですね。掃除は面倒ではありますが、今後まだ半年以上お世話になる部屋ですし、それ以降も新たな学生が居住する予定の部屋なのですから、できる限り清潔に保っていきたいところですね。掃除後はシャワーを浴びて、洗濯をして、とあれこれ雑事に追われているうちに夕方になってしまいました。

昨日の残りの肉じゃがで晩御飯を済ませ、洗い物をする気にもならずとりあえず流し場に放置して現在溜まってしまったブログの更新をしています。
ついでに、今日は日本の国際交流課へ定期報告書類を提出する日でもありました。それも先ほど終わったところです。

あぁ、いまさら洗い物をする気にもならない。宿題を終わらせたら寝てしまおうかしら...。