6日目(10月6日) 洗濯と失敗
今日も休日なので、朝はのんびり過ごしました。スパゲッティならば簡単に作る事ができると分かったので、バカの一つ覚えで朝から麺を茹でたりなどしていました。
今日は昨日書き残したように、洗濯と賃貸契約書の解読作業を進めるつもりでした。ただ、洗濯については何かルールがあるのではないかと不安になっていたため、賃貸契約書を先に読んでしまいたいと考えました。
そんなわけで、昨日に引き続いて辞書の助けを借りながら読んでいたのですが、どうも契約に関する規定が書かれているだけのようで、実用的な文面が出てくる気配がありません。まだ全体の5分の1も確認できていないので、後の方でそういった内容が出てくる可能性はあるのですが、すでに時間も15時を回ってしまっていたため、とりあえず洗濯物を持ってランドリーに行ってみることにしました。
色々書いてみたところ例によって冗長になってしまったので、結論を先に述べておきますね。
「ユーロ硬貨は大事!出来る限り温存すべし!」
今日はそんなお話です。これが分かればもう以下は読まなくていいくらいです。
さて、話を戻しましょう。
ランドリーには洗濯機と乾燥機が並んでいるほかに、説明書のようなプレートが貼りつけられていました。賃貸契約書の前にこちらへ来てみればよかったのです。
冷静に考えたら、日本のコインランドリーも中に入れば一通りのことが分かるように書いてあるというのに、なぜかその発想がありませんでした。臆病になり過ぎていたようです。
早速説明書きを読もうと、電子辞書を使って読み始めたのですが、案外ややこしくてその場ではとても解読できそうにありませんでした。何より時間もなかったので、携帯で説明文の写真を取って部屋に戻り、google翻訳を使って訳すというチートまがいの作戦で解読しました。
おかげで使い方は何となく理解できたので、今度こそ!と思い再びランドリーへ。すると、ちょうどもう一人利用者がおり、洗濯を始めようとしていました。誰かがやっていることを真似するのであれば言語が分からなくてもできます。見よう見まねで、何とか洗濯機を動かすことができました。
ちなみに、ドイツには挨拶をする文化が強力に根付いているようで、上記のようなちょっとした場で人と会っても「Hallo!」と声をかけてくれます。スーパーでも会計の際にHalloからTschüss!(さようなら)のコンボを使ってくるくらいです。
日本的感覚ですと無言を保ち、かつ相手のパーソナルスペースを侵さないように適度に距離を取っておくことが一種の礼義のような部分もあると思うのですが、ドイツでは積極的に声をかけた方がよさげです。とりあえずHalloでいいのですからそれほど難しいことはないのですが、恥ずかしさもあってこちらから声をかけることを躊躇してしまうことが多いです。無愛想な奴だと思われている事でしょう。
ごめんなさい。話が逸れましたね。
洗濯が終わったら、洗濯機から乾燥機へと洗濯物たちを移動させるわけですが、ここで問題発生です。
洗濯機を利用するには2ユーロ、乾燥機を利用するには1.5ユーロを機械に投入しなければならないのですが、0.1ユーロ足りなかったのです。しかも、既に乾燥機に1.4ユーロを投入してしまっていたので慌てて返金ボタンを押したのですが、なぜか表示が切り替わっており小銭たちは帰って来ませんでした。ゲームかと思うくらいにシビアなタイミングのボタン入力が要求されるようです。あるいは仕様なのかもしれません。
200円に満たない金額なので諦めきれないわけではないのですが、小銭がないとなると困ります。
「両替すればいいじゃん」と思われることでしょうが、近場に両替機も自動販売機もないのです。煙草の自動販売機はあちこちにあるのですが、これを利用するにはカード式の身分証のようなものが必要です。まぁ購入できたとしても僕は煙草を吸わないので飾りにしかならないのですが。そういえば避妊具の自販機も見つけました。なぜ飲みものだけ存在しないのか不思議になってきます。
スーパーで買い物してお札を崩そうとも考えたのですが、スーパーも今日はお休みでした(日曜日だから?)。
何にせよ、これで部屋干しをすることが確定です。ここの寮にはベランダで物を干すような設備はありません。ドイツではそういう習慣がないのかもしれません。
また、部屋干しをするといっても日本のようにエアコンや何かで乾かす手助けをすることもできません。ドイツの暖房器具は温水を循環させるような方式のもので、日本のそれとは異なり暖かい空気をはき出してはくれないのです。したがって、ただぶら下げておく以外にどうすることもできません。
仕方なく、窓際に備え付けられていたワイヤーを使って干せるだけ干すことに。これは便利と思い色々吊るしていたところ、突如洗濯物がすべて落ちてきました。
え?と思って確かめると、ワイヤーが留め具ごと壁から抜け落ちていたのです。早速やってしまいました。部屋の備品を破壊してしまうとは...。しかも、時刻はすでに18時過ぎ、もう事務所はやっていません。そもそも日曜日ですし。また、仮に事務所で管理人に会えたとしても状況説明できる語学力がありません。
とりあえずそのワイヤーがないと困る!ということはないので、不実は承知でしばらくは放置することにしました。一通りやることが片付いてから報告することにします。自己中極まる判断ですが、どうしようもないです。ごめんなさい!
あと0.1ユーロ持っていればこんなことにもならなかったのに...とどうしようもない「たられば」に囚われてしまいます。
▽部屋干しの図
小銭の失敗談ついでに先日外食をした際のお話も。
住民登録をした日の帰り道、せっかくなので駅周辺で何か食べていくことにしました。駅北に小さなショッピングモールがあるのを発見したので、そこのフードコートへ行ってみました。
その際もスパゲッティを食べたのですが、3.75ユーロといったような金額でした。この小数第ニ位がレジで表示されると咄嗟に小銭を用意できません。
よくわからん!と思い、持っていたお札の中で最少単位であった20ユーロを出したところ「せめて端数は小銭持ってない?」というようなことを聞かれました。「ないです」と答えたところ、聞えよがしにため息をつきながら会計をされるという日本では考えられない接客を経験をすることができました。それくらい小銭がないというのは重大時なのです。
というのも、ユーロのコインは種類が多いため。支払う側だけでなく会計をする側も面倒なのではないかと思うのです。
↓以下ユーロ硬貨一覧 (右辺は日本円に換算した場合のイメージ)
・1セント = 1円
・2セント = 2円
・5セント = 5円
・10セント = 10円
・20セント = 20円
・50セント = 50円
・1ユーロ = 100円
・2ユーロ = 200円
まさかの8種類。(ちなみに10セントで0.1ユーロです)
日本の感覚で会計をしていると、咄嗟に小銭を用意できません。
まだ、パッと小銭を見て判断できないからかもしれませんが、こんな小さい部分で苦しめられるとは思いませんでした。
2円とか20円なんてあったら便利なのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、財布の中で小銭を探すのが大変になるだけです。小銭を体系的に収納できる財布があったら欲しいくらいです。
「所持する枚数を減らす」か「種類を減らす」かという選択肢で前者を取ったのがユーロなのでしょうか。だとしても特定の硬貨を選び出して支払ったり、おつりを渡したりするのは、その利点を上回るほど面倒な気がします。
そんなわけで、今日は小銭を大切にしようというお話でした。特に10セント以上を多めにキープしておくといいように思います。
今後一年で2セントを有効活用できる人間になることができるのでしょうか。
明日は知人のところへ出かける予定です。
そのまま数日滞在する予定ですので、更新もそれに併せて停滞するかもしれませんが僕は生きてます。10日の夕方寮へ帰ってくる予定ですので、その日の夜にまとめて更新することになるかもしれません。
11日はいよいよガイダンスです。
では、この辺で。