Wuppertal 留学日記

2013年10月から1年間、交換留学でドイツへ行く機会に恵まれました。体験談などを書き残していきたいと思います。

162日目(3月11日 火) ~ 185日目(4月3日 木) 近況

近況

最後に更新をしたのはカーニバルについてでしたか。不定期更新を宣言して開き直った結果、一か月もさぼってしまいましたが、まだ生きています。

現在こちらは春休み期間中(といってももはや終盤)なのですが、その期間を利用して旅行に行ったりして、あれこれ書き残しておきたい出来事がありましたので、改めて記事をまとめていこうと思います。

が、春休みのことを書く前にそれまでのことを少しまとめておこうと思います。

前回の記事で紹介したカーニバルが終了してから、カーニバル音楽が強烈に頭の中に残ってしまい、ケルンでそれ関連のCDを買い集めたり、カーニバル博物館を見学したりしていました。音楽については、別途書きかけの記事が下書きとして残されていたので、そのうち...今世中にはアップします。

そんなこんなで、カーニバル脳のまましばらく過ごしていたら期末テストの時期になってしまいました。前回の中間テストは口頭試問によって何とか合格させていただくことができ、B1クラスに進むことができたのですが、今回は筆記一本のテストでした。

筆記は苦手な分野で、特に文法事項はドイツ語のみならず英語・日本語においてもダメダメです。テスト前日の授業で、模擬試験という形で過去問を解く機会があったのですが、それによると

①リスニング
②読解
③文法

という形式のテストのようでした。これは中間と同じですね。
リスニングは先生が読み上げる文章に関する質問に答えるものです。読解は長文を読んで問いに答える問題。文法は、基本的に穴埋め形式で、語尾変化等の知識を問われるものでした。
模擬試験ではかなり手ごたえがあり、どちらかというと簡単に感じるほどだったのですが、先生によると「最近はこれより難しめになっているから油断しないようにね。」ということでした。

しかし、そうはいっても問題形式が大きく変わるわけでもないだろうし、問題ないだろう!と気楽に構えていたのですが、問題アリアリでした。

本番では、問題の形式こそ変わらないものの、先生の言った通り難易度がかなり上がっており、苦手意識のある文法だけでなく、長文読解の内容も完全に理解することができませんでした。結果、推測して問題を解くというこちらに来てからお世話になっている戦法に頼ることになったのですが、それでうまくいくはずもなく、今回のテストはパスできませんでした。

ということで、夏学期はB1を再履修するところからのスタートになりました。残念ですが、力不足であることは間違いないので、この機会にしっかり取りこぼしていた部分を身に着けていきたいと思います。

テストが行われたのは3月21日の金曜日でした。その二日後の23日には結果がメールにて通知され、そこから春休みがスタートとなりました。もし今回のテストに合格していた場合は、B2(一つ上のクラス)の学生たちのテストに参加することもできたようです。といっても、それに合格したら飛び級可能というようなことではなく、単に力試しということだそうですが。


春休みの予定は大雑把にしか立てていませんでした。

1.ベルリンに行く
2.イギリスに行く

これだけです。
ベルリンはドイツに渡航してからまだ一度も訪れていません。首都として、また東西分断の歴史が色濃く残る地として、そして史跡が多数存在している街としても、ベルリンは訪れなければなりません。"行ってみたい"という気持ちにも増して"行かねばならない"場所です。

それに対して、イギリスは"行ってみたい"場所です。欧州行ってみたい国ランキング(脳内調べ)では、1位がドイツで2位がイギリスでした。

一昨年NHKで「BBCプロムス」を見てから、イギリスに対する興味が深まりました。
プロムスというのは、イギリスで毎年夏に行われるプロムナードコンサート期間のことです。その期間はロンドンを中心としてあちこちでコンサートが催されるのだそうです。
で、そのイベントの最終日、「Last night of the Proms」と呼ばれるその日には、ロイヤル・アルバート・ホールで英国愛国歌の演奏会が行われるのです。
国歌である「God save the Queen」の他、「Rule Britannia」「Jerusalem」「Land of hope and Glory」などといった曲がステージで演奏され、観客がそれに合わせて大合唱します。

NHKで放送されていたのは、この最終夜の様子でした。愛国歌演奏会ですから、ナショナリスティックな雰囲気あふれるイベントなのですが、かといってただの愛国者の集会というわけでもないようで、会場にはユニオンジャックの他に様々な国の国旗がたなびいており、国際的に楽しまれている?イベントらしいのです。
何より、映像から伝わってくる熱気のすさまじさに圧倒され、イギリスとはいったいどんな国なのかと興味を持ちました。

あとは、中学時代にビートルズが大好きだったこともあり、リヴァプールに一度行ってみたいとも思っていました。また英国にも大きな戦車博物館があるというとこで、ミリタリー趣味者としての興味を満たせる場所でもあります。

とにかく、色々な興味関心が重ねっていたのでイギリスはこちらに滞在している間に一度訪れたかったのです。


ベルリンはここヴッパタールからICEで4時間少しでたどりつくことができるようです。それならば、焦っていく必要もないか...と思い、まずはイギリス行を優先することにしました。

ところが調べてみたところ、移動時間だけならば飛行機を使えばイギリスまで1時間30分足らずで、しかもドイツからイギリスへ向かえば時差の関係で一時間相殺できるため、30分で到着可能ということが分かりました。空港までの電車移動を含めても、ベルリンまで4時間と比べれば短時間で到着可能かもしれません。

しかし、半年住んで勝手が分かってきたドイツ国内の旅行よりも、海外旅行となるイギリスの方が準備の面倒さやら気の重さやらが勝っているため、春休みの時間を活かして行っておきたいという思いが強く、やはりイギリスを先に済ませておこうということになりました。

まずは航空券の購入なのですが、海外旅行など今まで1~2度しかしたことがなく、飛行機自体使い慣れていないためこの時点で色々手間取ってしまいました。結局、Lufthansaのチケットを購入したのですが、ちょっと割高だった気がします。出発一週間ちょっと前にweb購入したのですが、300ユーロ弱かかってしまいました。

さらに、購入して数日後に「お客様が購入されたフライトはキャンセルになりました。代替便を予約してください。」との連絡が。購入した時点で既に日程にあまり余裕がなかったため焦りました。しかも、案内されたページにアクセスしたところ、「現在代替便の指定はできません」との案内があり、さらに焦りました。出発間近にならないとアクセスできないそうです。

イギリスには一週間滞在することにしたのですが、詳細な旅程はまだこの時点でも定まっていませんでした。
航空券が確保できていない段階では、不安で宿を取ることもできず、大まかな旅程と見たいポイントのピックアップくらいしかできませんでした。

結局出発3日前になって代替便の指定をすることに成功しました。
当初は、[デュッセルドルフ‐ヒースロー]の往復便を購入したのですが、往路のみフランクフルトからになってしまいました。しかし、フランクフルトまでのICEの切符も代替便の料金に含まれていたため、金銭的にはそこまで痛手ではありませんでした。

そこから慌てて宿の予約を済ませ、何とか滞在期間中の寝床は確保できました。が、細かい移動手段等に関してはしっかり調べ切れておらず、かなりザルなプランになってしまいました。

そこで開き直って「わかんなかったら現地で聞けばいいか。たまにはデジタルな情報を捨ててアナログな旅をしてみよう!」という姿勢で今回の旅行に臨むことにしました。

何より、事前にあれこれ調べるのが面倒だったのです。
下調べをする際、ドイツ旅行であれば「DB(Deutsche Bahn)」のwebページにお世話になっています。
イギリスの場合「National Rail Enquiries」(http://www.nationalrail.co.uk/)というwebサイトを利用することになります。これで調べてみたところ、土日は電車が運行していない区間があるらしく、バスやら何やらをアレコレ乗り継がなければならないとの情報が表示され、かえってよく分からなくなってしまいました。

地球の歩き方」にも、"英国では土日は工事等の影響でダイヤが特殊な場合が多いから注意すべし"との注意書きがあったのですが、全くその通りでした。
まるでよく分からん...。ちょうど土日に長距離移動の予定が入っていたため余計に参ってしまいました。

そんな事情もアナログ旅の決意を後押ししてくれました。


というわけで、長くなりましたが4月4日から11日まで一週間イギリスへ行ってきましたので、それについて次の記事からまとめていきます。