Wuppertal 留学日記

2013年10月から1年間、交換留学でドイツへ行く機会に恵まれました。体験談などを書き残していきたいと思います。

237日目(5月25日 日) Berlin ILA 3日目

Berlin ILA 3日目

ILAは計6日間のイベントですが、前半3日間は業者向けとなっているため、一般客である私はフル参加しても3日で終了です。すなわち、この日が最終日となりました。


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▲最終日も実に良い天気


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▲屋内ブース外観

屋内ブースはミリタリー関連や宇宙産業部門など、分野ごとに分かれています。興味のある分野のブースに目星をつけて覗いてみると面白いかもしれません。


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▲今日のユーロファイター


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▲この日に目にした最初の展示飛行はMi-17でした。所属はチェコ空軍だそうです。
東側の装備はとにかく新鮮に感じます。


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▲ミリタリー系の写真ばかりでしたが、民間機もいます。エミレーツ航空エアバスA-380。
内部も見学可能らしかったのですが、常に長蛇の列だったため断念。


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▲ユーロファイターブース


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▲トルコのミサイルブースの看板
こういうあたりを見ると、ただのエアショーではないことがうかがえますね。


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▲と、会場内を徘徊していたところ、アントノフが飛んでいるではありませんか!
プログラムに掲載されていなかったため危うく見落とすところでした。どうやら所属航空基地へ帰るところだったらしく、そういった類の飛行はそもそも展示飛行に分類されていないためか、プログラムには記載されていないようです。


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▲離陸位置へ向かうF-16


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▲今さら会場の写真など。このラインがいわゆる"かぶりつき"になります。この柵の前に身構えておけば、会場放送用スピーカーを除いて一切の障害物なしに離着陸を見ることができます。


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▲今日の神秘的一枚


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▲こんな展示もありました。このスモークはどうやって焚いているんだろうか。


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▲昨日に引き続きトルコ空軍の展示飛行
これで二度目ですが、全く飽きません


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▲3日目に発見しましたが、このILAのロゴが刻まれた機体はなんだったのかしら...。


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▲Me-262もこれで見納め。
改めてみると美しい航空機です。最近の戦闘機はもう少しとんがったフォルムをしていることもあり、その無骨さがかっこよく見えますが、一方でこの曲線美といいましょうか、Me-262の独特のフォルムはまた違った良さを持っています。


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▲「フォッケウルフが飛ぶ!」との案内を聞いて「まさかあのFw190が!?」と思い、慌てて空を見上げたところ複葉機でした。2012年のILAではBF109が飛んだらしいので、ちょっとそのあたりも期待していましたが、今回はありませんでした。残念なような気もしますが、既に貴重なものを山ほど見せていただきましたので欲張り過ぎかもしれません。


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▲レシプロ機とユーロファイターの編隊飛行
連邦軍の演習展示飛行Will fireは毎日行われていました


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▲飛行中の機体上で立ち上がるというとんでもない女性パフォーマー


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▲ひょえ~
度胸も凄まじいですが、飛行中の航空機の上で移動したりポーズを取ったりするのは体力もかなり必要なのではないでしょうか。呼吸も辛そうですし。いやはやすさまじい。引退が近いとかなんとかいう話が放送されていましたが、こういうショービジネスを仕事としている方ってかなり貴重なのではないかと思います。


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▲引退するすると言いながら中々引退しない(できない)F4は日本のエアショーでもおなじみ


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▲3日目は隙を見て所属基地に帰っていく航空機が多かったのですが、こちらの航空機もその一つ

おじさんが一人集団から離れて展示飛行を見に出てきたと思ったら、「今だ!」とばかりに他のメンバーが慌てて飛行機に乗り込み「じゃあまたな!」とか叫んでいたのを見て和みました。おじさんが慌てて走っていく姿は何とも平和なものではありませんか。


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▲後半の見どころ Mi-24 ハインド
こんなにデカいヘリコプターなのだから騒音地獄となるかと思いきや、とても静かでした。そのうえ高機動という、見た目からは想像できない性質を持ったヘリでした。


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▲閉めのイベントは今日もスイス空軍


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▲レインフォールのような演目にフレアを織り交ぜた演目
フレア演出はやっぱりキレイです。地元のエアショーでもやってくれないものかしら。



と、3日目ではありながら特に落ち着くこともできず、見切れていないコンテンツを味わい尽くそうと空を見上げつつ慌ただしく会場内を歩き回っていたらあっという間に17時になっていまいした。これでほとんど主要な飛行展示は終了です。さて、カメラのバッテリーもほぼ使い果たしたし帰るか!と出口へ向かっていたところでMig-29が離陸しました。
本来はこの日の午前中に展示飛行の予定が組まれていたのですが、何らかの予定で入れ替えになっていたようです。不覚!どうせならもう一度かぶりつきポジションで見たかったのですが、仕方ありません。



3日間丸々参加して分かったこと。
・3日あっても全てを見切ることは不可能。
・欧州各国の航空機が集結しており、お得感を味わうことができるエアショーだった。
・日差し対策が不十分過ぎた。日焼けは痛いし頭はクラクラするし、日焼け止め・帽子等を用意すべきだった。
レッドブルの個人コレクションの質は異常。
真夏日に外で飲むビールはおいしい。
ソニーコンデジは優秀。


といったところでしょうか。
ミリタリー趣味者はもちろんのこと、単純に飛行機が好き!という方も間違いなく楽しむことができるであろうイベントです。Me-262の飛行が見られるのはここだけでしょうし、それ以外にも貴重な航空機が目白押しです。航空機ファンの皆様は、2年後の「ILA 2016」に参加してみてはいかがでしょう?



おまけ

ホテルに帰ってからは夜のベルリン散歩に出かけました。
まずはS-バーンでティーアガルテンへ。

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▲Siegessäule

とりあえずこれを見てみたかった。あとは何も計画していませんでしたが、せっかくなのでそのままブランデンブルク門に向かい、ティーアガルテンを横切る形で歩きました。
すると突然T-34が!


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▲ティーアガルテンの木々の間に映えるT-34


ソ連軍の顕彰碑でした。物珍しさにあたりを散策していたところ、アジア人のおじさんと出会いました。相変わらずアジア人はアジア人でしかなく、日本人なのか中国人なのかといった区別はつきません。そのため、とりあえず英語かドイツ語でいつも挨拶しているのですが、今回は相手の方が「こんばんは」と言ったように聞こえました。

そこで日本語で話しかけてみたところ、相手は中国語で話しかけてきました。どうやら私の聞き間違いだったようです。その方は中国からの旅行者だったようなのですが、日本語もかなり堪能らしく、「あぁ、日本人の方でしたか」などと日本語で返事をされたために驚きました。

「この記念碑すごいね」「ベルリンは記念碑だらけだよね」などといった話に加え、「日中関係は政治的にはややこしいことになっているけど、お互い平和が一番だね。」といった言葉をかけてくれました。日本を出る前はニュースで半日暴動の話がやたら取り上げられていたこともあり、個人的感情としても日本人は嫌われているものかと思い込んでいましたが、そんなことはないようです。この方の言葉には温かみを感じました。

個人対個人で話をする際には、お互いの国家間の政治的立場などはそれほど問題にならないのかもしれません。もちろん、気にする人もいるのでしょうが、そこに囚われ過ぎる必要もなさそうです。日本人同士で話をする際も、出身地や家柄が問題になることなど冗談を除けばほぼ一切ないのに、国家規模の話になるとついついそういった部分を気にしてしまいます。よくないですね。


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▲夜のブランデンブルク
ライトアップされるため、夜の散歩もまた違った趣を楽しむのに最適です。


ティーアガルテン駅からブランデンブルク門までは3kmほどの距離があり、歩くにはやや長めの距離ではあるのですが、木々が生い茂った中を歩くのは気持ちがよく、また夕暮れ時は程よく涼しいこともあって快適でした。
疲れ果ててはいましたが、こういう無計画・無目的な散歩も楽しいものです。